ファッション嫌いなアントワープシックス
皆さん、アントワープシックスはご存知ですか?
あーマルジェラの事ね?って思ったにわかは帰りやがれです。
っていってもアントワープ王立芸術アカデミー出身で一番有名なのマルタン・マルジェラ氏だからしょうがない。
で、今回はそのアントワープを卒業した伝説の六人のひとり、ドリス・ヴァン・ノッテン氏にスポットを当てます。
今回、映画ドリス・ヴァン・ノッテン 花とファブリックを愛する男に凸して来たよ。
ファッション映画として安定のゲイ映画となります。
ファッションデザイナーは全員なんでゲイなんだって疑問でLGBT関連のNPO入ったりしましたね、僕。
理由とかなくて、好きになったんだからしょうがないだろって今となっては思います。
そう言った意味で予告編で見たこの映画も気になる。
はい、脱線したけど、結構重要ですしね、この歴史は。
結構ぶっちゃけ映画でして、スタートからいきなりファッションなんか嫌いって発言からスタートします。
さて、ファッションという言葉の映画での定義。
半年過ぎるとダサくなる環境。
という定義。
ファッションの流れそのものを否定する。
何故かって。
時代を超える洋服作りを目指しているから。
ドリス△。
さらにビジネス的に成功しなきゃ次が出来ないから売れなきゃ意味ないんだよ的な発言も。
経営者であり、デザイナーであり、更には職人気質であるドリス氏。
いや、マジで凄いよ?
僕好みのテイストじゃなかったから注目してなかった理由もわかりましたね、ファッションじゃなくて洋服作ってる人だから。
それでも2005SSのコレクションは個人的に超オススメのコレクションだから是非観た事ない人にはオススメしたい。
素材というか職人を大切にしてるブランド。
彼だけよ、他は絶滅したわ、補充もないとまで映画の中で言わしめたくらい。
で、どんな事をドリス氏がやってるかって、ドリス氏のデザインって刺繍が毎シーズン結構な量入ってるんですね。
インドの職人に仕事が切れないように毎シーズン刺繍を組み込んでる。
これ、普通のデザイナーやらないから。
現地に駐在スタッフを置いて指導、管理してる徹底っぷり。
この映画は後はコレクションを見返しつつ、今のコレクションに向かって行く所の取材がメインのドキュメント映画なんだけど、その中で特に注目すべき点、庭。
花を愛するってサブタイトルにあるように、花を愛してる。
ってかね、庭がマジパネェ。
ザ・成功者って庭なの、そして何より、庭師はいるけど、ドリス氏自ら管理してるから。
仕事もプライベートも全力で。
日本の社畜も見習おう!
って感じの庭→コレクション→庭→コレクションって繰り返しながらファッションショーを流しつつエンドロールが流れてエンド。
勿論書かなかったけど途中途中に葛藤とか色々とあるけど映画の終わり方としてはとても良いエンディングでした。
後は多くは語る事はしないので、是非皆さん自身の目で確かめて下さい、ファッションとは何かのひとつの解釈を。
http://dries-movie.com/info/?page_id=5
ファッションテクニックを使ったアート
皆さんはグレース・タン氏をご存知ですか?
僕は知りませんでした。
今回、グレース・タン「Materials & Methods」に凸して来たよ。
凸したきっかけはもうひとつのブログに書いてますがキルフェボンがやってる2018ストロベリーWeek!って企画が4時間待ちで時間潰しに何かないかなって調べてたら近所のポーラミュージアムアネックスで気になる展示をやってたので。
それがこの展示ね。
ファッションを辞めてアートに走った人間の。
あらやだ、良い雰囲気。
これ全部ロックス。
エノキとも言いますね、業界用語なのかな。
これだけ集められてライト当てられたらオブジェですね、ロックスには見えない。
ここからひたすらファッションテクニックのご紹介。
あるあるのテクニックと言えばそれまでですが、詳しくは現場に凸して下さい。
写真じゃ伝わらない物でもあるし、細かくて。
特に装苑賞狙うような努力賞が好きな方は是非。
職人気質とも言う、それは次のエントリーで書く予定なので。
で、じゃグレース氏が作ってた洋服ってどんなよ?って思うじゃないですか、読者の皆さん的には。
これ。
お洒落。
だからファッションが嫌でアートに逃げたとかではない人ですね、これを見る限り。
ファッションの枠を越えての表現だと。
そんなにファッションの枠って狭くはないって個人的には思いますが、ファッション≠アート≠洋服≠お洒落。
個人的に全て定義が異なると考えているのでここでその断言はしません。
是非自分の目で確かめて見て下さい。
グレース・タン「Materials & Methods」
http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html
〜2018/2/18
ファッション誌の価値
皆さんはファッション誌って読みますか?
あー、間違えた、買いますか?
今回も考察というかそういうエントリー。
なんでかって、装苑が月刊化を止めたから。
は、一旦置いて定期購読してるファッション誌。
Numero
QUOTATION
MODE et MODE
個人的に買ってるファッション誌を軽く紹介。
簡単に説明すると、まずNumero、これはParisのNumeroがとってもセンス良くて。
それのTOKYO版だから買い始めました。
これ創刊から持ってるメンズって僕くらいだと思います。
アートに力入れてるんですよね、あと占いとか、どちらかというとアッパークラスを重点にした雑誌。
続いてQUOTATION、これは現状国内のファッション雑誌で一番面白くてセンスあると個人的に思います。
これも創刊から目を付けてて最初は海外の情報ばっかりでスタートさせたどちらかというと尖った感じの、でも最近は力付けてて、コレクションだけの特集号やったりと非常に伸びてる。
伸びる理由はわかるけどね、面白いから。
次にMODE et MODE、これはコレクションをまとめてチェックする時に使ってます。
結構歴史ある雑誌。
コレクションは、パリとミラノ以外は存在しないって言わんばかりのスタンス。
実に清々しいです、全部のコレクションが載ってる訳ではないです。
コム・デ・ギャルソンとは仲悪い可能性があります、載ってないし、コレクションに載せる基準が不明確なのではっきりとはわかりませんが。
出版関係者コメントお待ちしています(笑)
で、最後が装苑。
日本のファッション誌の中で一番古くからあるのかな、確か。
で、えーとですね、これはあくまで個人の感じ方なんですけど、この雑誌、違う意味で古いんだよ。
というか、センスが独特なの。
この雑誌との付き合いはかれこれ10年を越えまして、最近は惰性で買ってるんですね。
有名なディスり文句に装苑賞を取ったらデザイナーになれない。ってくらい不名誉な言葉がありますね。
その理由はまた別に。
で、これの出版社、文化出版なの。
わかりやすくいうと文化服装学院の隣のビル。
何が起きるかって文化服装学院とモロな繋がりでして。
今はどうなのか知りませんが、当時クラスによっては学費で毎月定期購読させられてましたからね?
さて戻りますが、月刊化を止めた。
2ヶ月に一回になったんですが、主な理由は売れないから。
辞めちまえよ。
と思ったり。
いや、物が売れない時代です。
本どころか、洋服も売れない時代だと。
売れない、売れない嘆きますけど、今の時代って1人当たりが持ってる洋服の量、増えてるから。
10人に1人がユニクロ持ってる時代だから。
さて、つまりだ、時代が変わってるんだよね。
今から10年以上前、そんな時はまだファッションがある意味で最先端というか、最速だったんですよ。
ネットも今程発達してなくて、コレクション情報とか結構雑誌が早かったんですね。
ですが、今、同時にライブで見れるよね?
ファッション誌の価値のひとつ、スピードはとっくにありません。
だから別に最速じゃなくてもいいよね?
毎月雑誌出さなくてもいいよね?ってスタンスは時代に合ってるんですよね。
Numeroは昔から合併号やってたからその括りではなかったんですよね、元々。
じゃ、雑誌の価値ってスピードじゃなきゃ何?
これ日本特有かもしれませんが、商品カタログとしての価値、これはあると思う。
日本のファッション誌ってよくカタログだってディスられるんですけど、これはひとつの価値です、だってトリッキーな個性よりもわかりやすい服のカタログの方が普通の人は求めてるから。
ですが、ファッション誌ってカタログじゃないよね?
カタログだったらもうZOZOに負けるよ?
これが漫画の世界だったらとっくに漫画村に潰されてるよね。
変わらない事に価値はあるけど、変わってこそのファッションだから、時代読んでこそのファッションだから。
それを扱ってる限り、ファッション誌の価値も、時代を読む事がファッション誌の価値だと思う。
別に洋服だけがファッションじゃないし、洋服だけ扱ってる洋裁学校のための雑誌って立ち位置なら共倒れまでは生きるけど。
ぶっちゃけこれだけ作り手に近付いてるファッション雑誌って他にないからそこに特化する事が装苑の価値だと感じる。
作る期間が倍になったから、内容も倍に濃くなる事を期待します。
コム・デ・ギャルソンはKAWAIIのか?
はい、先日のエントリーの反応が良かったから今回、コム・デ・ギャルソン青山店に凸して来たよ。
火中の栗は拾っていきましょうのスタンス。
というか百聞は一見にしかず。
という事で件のディスプレイ。
パッと見は増田セバスチャン氏関わってるっぽいよね?
作品は近くで見ろ、そして似てるって言った奴らは謝れ。
何故なら全く似てなかったから。
誰とでも寝るで有名なキ◯ィさんや、セーラー◯ーン、おジャ魔女ど◯み、プ◯キュア、パッと見でわかるレベルの有名な方々。
もうね、言い換えるなら利権の塊なの。
そういう意味で全く可愛くないの。
現場からは以上です。
コム・デ・ギャルソンは増田セバスチャンをパクったのか?
珍しく今回は考察記事になります。
事の発端はこちら。
http://sebastianz.jugem.jp/?eid=836
パッと見、増田セバスチャン氏とコラボに見えますね、実際は増田氏は関わってないけど。
凄く似てる。
このディスプレイだけ見ると。
で、コム・デ・ギャルソン2018SSより抜粋。
コレクションの時は、増田氏も書いてるように昔からある技法を使ってるに過ぎない分量です。
パクりパクられのこの世界でコレクションの画像から判断すればパクりではないんですよね。
そもそもあの技法がイッセイミヤケのプリーツのように利権が守られるのか?って法的な話をすると恐らく守られはしないんですよ。
ただね、スゲー似てるの、何度も言うけど似てる。
コム・デ・ギャルソンとやり方は違えど裏原時代からある6%DOKIDOKIを今の影響力で知らないのは無理があるし、特定の層に絞ればコム・デ・ギャルソンよりも知名度高いでしょ、川久保氏を知らなくても増田氏は知ってるって世代がある中での今回の一件。
世界的なファッションの目線で見たら川久保氏を知らない人はいないけど。
影響力を甘く見た結果かなって。
コム・デ・ギャルソンが世界的な影響力と今の増田氏の影響力を視野に入れ切らなかった結果が今回の件だと。
青山店っていうのが余計にマズイよね、ドーバーと同じくらいマズイ、影響力が。
個人的にはパクりではないってなってますけど、増田氏の世界観も好きだしね、公式にコラボしてお互いwin- winで終わらせるのが一番かなって感じる一件でした。
もう少し様子見したいですね。
http://www.comme-des-garcons.com
6%DOKIDOKI
教科書にない時代の境目
皆さんは原宿サンダー通りをご存知ですか?
何それって思った方や、知ってるよって方、色々かと思います。
今回、時代の光と闇に凸して来たよ。
いや、知らない展示だったんですよ。
ただね、別のギャラリーにいて、そこのギャラリーよりもこっちの展示の方が良かったからブログに書いとこうと。
しかもファッションブログを名乗ってるこっちに。
見ようと思ったきっかけはその一枚。
機動隊に何かを投げようとしているその瞬間。
見よう、そう感じて凸。
ドキュメンタリーカメラマンの森田一郎氏の展示。
この写真展で印象的だったのはふたつ。
ひとつは山谷。
ドヤ街、スラム、そんな表現をされる街。
それほど写真に残る街ではない気もします。
立ちんぼの写真とその言葉、そしてその年齢。
丁度この写真が撮られた時代が昭和と平成の境目くらい。
この街のね、歴史の教科書には載らないリアルが写ってて。
他に気になった写真。
原宿サンダー通り。
知らない、少なくとも教科書には載ってなかった。
気になったのは明らかに時代特有のファッションがあったから。
一番近い表現だとツッパリが正しいんだけど。
僕の勉強不足なだけかもしれないけど、ひとつの知らない時代の原宿のリアルがそこにはあって。
学ばされる展示でした。
時代の光と闇
http://www.vanilla-gallery.com/archives/2018/20180108ab.html
走れるピンヒール
皆さん、マノロ・ブラニクはご存知ですか?
走れるピンヒールっていう別名がある靴。
今回、「マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年」に凸して来たよ。
っても少年じゃなくて老人ですけど。
この映画はヴィヴィアン佐藤氏に紹介してもらい、興味を持ったので。
ヴィヴィアン氏曰く、実際は走れないけどね。
はい、最近だとセックス・アンド・ザ・シティ有名になった靴。
ネタバレもあまりしてもって感じですが、淡々と美しい靴が出てきます。
過去に見た某赤い靴のおっさんの性癖でひたすら脚を見せられる映画とは大違い。
この映画で印象的だったのは、靴なんか履かせたら美しい足が台無しになるだろ的な発言をデザイナー兼職人のマノロ氏が言ってた事ですね。
あとは是非劇場で。